住育から家を考える
住宅と住育
住育とは、名のごとく「住みながら育つ」
家を設計し形にする事は、建築士や大工さん、プランナー、住宅営業マンなど少し経験が有ればだれでも出来る事です。
ただ、そこにはクライアントからの要望だけを組み入れた「間取り図」であり、本当に必要な事を伝え考えているのでしょうか。
私たちは空間を生き生きと楽しく使う、また思いや絆を共感していくため、あえて「間取り図」では無く『プラン』と表現させて頂いています。
『プラン』で人生が大きく変わるものだと思います。
物事の考え方や、その後の生き方、人や物との付き合い方が変わってきます。
ましてや子供の感性や集中力はプランによって大きく変わります。
プランをするという事は、単に間取りを造る事だけではなく、そのご家族の人生や子供の生き方にも大きく影響を与える事となります。
プランには大きな住育の意味があります。
- 大きくても寂しく貧困な心になる家もあれば、小さくてもあたたかく豊かな心になれる家もある。
- 家族がバラバラに崩壊してしまう家もあれば、家族が勝手にコミュニケーションをとれ勝手に仲良くなれてしまう家もある。
- 家事が辛くてたまらない家もあれば、家族みんなが家事を楽しんで自らしたくなる家もある。
- 帰りたくない家もあれば、ワクワクして早く帰りたくなる家もある。
- 友達を呼びたくない家もあれば、皆に見せたい自慢したい家もある。
- 個室にこもって自分だけの世界に閉じこもってしまう家もあれば、安心感があり集中力が勝手についてしまう家もある。
- 雑然と押し込むだけの収納で物が片付いていかない家もあれば、有るべきところに物があり、不要な物を見分けられ勝手に片付いてしまう家もある
プランは家族の生き方と共に変化して行かなくてはいけません。
①子育て時代
②子供がプライバシーを欲しがる時代
③子育てが終わり夫婦2人だけの時代
④子供達が孫を連れてくる時代
⑤親の介護が始まる時代
⑥定年退職し夫婦2人の時間が多くなる時代
⑦老後を過ごす時代
いろんな時代の流れに対応出来るプランをつくる事が重要と考えます。
住育は家の大小は関係なく、家族みんなが豊かな心で毎日の生活を楽しめる暮らしをつくり、時間と共に変わっていく家族に寄り添い、その居場所を自由な発想で家を育てていくことです。
そんな楽しい暮らしが出来ることで、当たり前のことに気づき、人や物に感謝できる、変化に対応出来る楽しい人生が育まれるのではないでしょうか。
私たちは建築家という立場でプランさせて頂く事で、一つのきっかけをつくり、幸せづくりのお手伝いが出来ればと思いっています。
プランは家が完成した時がゴールでは無く、完成してからがスタートとなり家族が住まう時間と共に育んで行くことがプランを育む事であると考えます。
オーナーにとって楽しい人生を育む住宅こそが、「じぶんいろのいえ」なのです。